肝心帳 kudo studio
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百八つ・・・除夜の鐘の音
不動明王 大晦日の夜中・・お寺の鐘が鳴りはじめる・・・ひとつ・・ふたつ・・みっつ・・・108つの鐘の音・・ この108つの鐘の音と共に、人間のもつ五情五欲の煩悩をはらってもらう・・もしくは音と共に忘却、滅却・・?

 人の煩悩は簡単に滅却できるほど生易しい相手ではありません。相当な修行の日々を送られている方のお話し・・・ブッダの悟りの様な感覚まで高めた人でなければ・・・と思うのです。

 私はべつな想いでとらえています。煩悩から逃れようとか、滅却できずに悶々と苦しむ事とは少し違うのです・・・自分の中に有る煩悩をシッカリと認識する事から始まると思うのです。

 人には四苦八苦が生まれたときからついて回るものだと昔から言われています。生・老・病・死・・・この四つについては皆さんも何度も聞いたことが有ると思います。

『生』・・この世に生を受け、生きていること自体にまつわる苦しみ

『老』・・歳と共にからだが思ったように動かなくなる、容貌もそして思考や記憶も定かでなくなる苦しみ

『病』・・健康を害し今までの様な普通の生活さえも大変難しく、不安や夢を打ちひしぐ苦しみ

『死』・・ほとんどの人が恐れ忌み嫌う・・自己の存在を決定的に否定されることへの苦しみ
     

 そしてもう四つあります。

『求不得苦』(ぐふえく)・・・欲しいものが手に入らない、自分の思った通りにいかない苦しみ

『憎怨会苦』(ぞうおんえく)・・・嫌な人にも会わなければならない苦しみ

『愛惜別苦』(あいせきべっく)・・・どんなに愛していても、いつかは必ず別れなければならない時が来るという苦しみ

『五蘊苦』(ごうんく)・・・・五体満足であれば健康的には何の苦しみも無い筈なのだが、それでも、寒い、暑い、痛い、痒い・・身体があること自体の苦しみ


 この様に最初の四つの苦しみが四苦、そしてあとの四つの苦しみを合わせて八苦・・・四苦八苦ということです。

 そして始めの四苦(九)・・四X九=三十六
 二つあわせた八苦(九)・・八X九=七十二

 この四苦と八苦の数字を合わせると=百八・・となります。

 一つの苦しみの中にも無造作に種々色々な悩みがあります。 そのように数え切れないほど・・・という意味での数字です。

 この108回の鐘の音を、自我の煩悩の存在をお教えてくれる命の深い所でつながっている、何か偉大な声として素直に受け止め、滅却できなくても自分の中にある正義と慈愛をもって、毅然とそして凛として将来に向かい果敢に生きる覚悟の時として想うべきことだと信じています。

冥土


 人はみな善良でありたいと願って当たり前ですが、人生において思わぬ失敗や、結果的に裏切る事になったり、思うようにいかない事も多々あります。

 そのように自分でも気が付かないうちに人の迷惑に成る事をしている時も多々あるということも念頭に入れて、限りある時間のなかで常に自分の内面(我)との闘い(聖戦)を続け、そして慈愛と自愛をつねに忘れぬ様にして毎日を凛として生きる。

 後ろめたい自分や、後悔している自分、楽しい時の自分、すべて自分です。その自分を目一杯素直になるまでしっかり自我と闘いながら生きる、そんな自分を愛してあげるのです。

 そして今この『命ある時』を大切にそして大らかに多くの方々との人生とともに生かされていることへ感謝しつつ・・


 萬謝を込めて・・・ありがとう御座います・・・合掌

 愚、工藤村正 拝

蝶々婦人
| Muramasa Kudo | 17:22 | comments(2) | - | pookmark |
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